2020年度グッドデザイン賞を受賞致しました!【2020.10.1】 農業用ハウス [半地下式農業ハウス]
当社で開発致しました半地下式の農業ハウスが2020年度グッドデザイン賞を受賞致しました!
GOOD DESIGN AWARD 2020 Information [ 01. Oct 2020 ]
背景
昨今の農業生産現場が、気候変動と温暖化現象・酷な作業環境・人材不足による三重苦となっている現実を、高品質な作物を安定的に生産できる環境を整えることで、少しでも魅力ある農業現場に変身させることが出来て、若人がこぞって参入したくなるような「儲かる農業・恰好の良い農業」を実現出来ると考え、半地下式農業ハウスを考案したものです。
経緯とその成果
従来のハウス農業では、冬期に大量の化石燃料を燃やして、廃熱・CO₂を空気中に放出し、夏期には空調機を使用してハウス内を冷やし、空気中に廃熱を放出して営む農業が一般的です。このような現場にも周辺を見渡すと、熱として利用できる熱源(再生可能エネルギー)が意外とたくさんあります。他にも材料や環境もあります。これら足元にある資源やエネルギーを活用して大幅な運転コストの圧縮を図り、システム化した省エネ農業ハウスが出来ました。まさに環境と共生した、さらには廃棄物まで活用した農業ハウスです。このような取り組みが少資源国日本におけるやり方として大切なことと思います。現在、農業法人、地産地消型レストラン、地方自治体、食品工場、食品メーカー、福祉関連の生涯学習施設などで利活用して、成果を少しずつ伸ばしています。
審査委員の評価
エネルギーの地産地消という言葉にまず惹かれた。農業にとっていつの時代も逃れられない課題である気候変動に左右されるというリスクに対しコンピュータ制御による品質管理された自然界と分断された環境ではなく、土着的な風土に根付いた大谷石の活用や地域産業との関わりのなか廃棄物を利用するアイデアなど土地の文脈にあらがうことなく古来からの知恵とテクノロジーを掛け合わせ新たな農業の循環を生む仕組みが設計されている。建築の構成と仕組みがうまく合致し理にかなったこれからの農業ハウスとしての好例といえるだろう。
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